日本食の基礎・「だし」【中高】

 こんにちは。72期の植草です。今回のテーマは日本食には欠かせない超重要なもの・「だし」です。

 

 実は日本のだしの起源は古く、奈良時代にはすでにだしのようなものがあったとか。

 

 だしのもとになるものは種類があり、それぞれ違った特徴を持っています。今回はその一部を紹介します!

 

〇かつお○

 料理には欠かせない最も代表的なものであり、香り・うまみが強い万能だしです。お吸い物やうどんのつゆなどにぴったりで、料理をより一層引き立てます。

鰹だしのイラスト

 かつおだしの素材は鰹荒節と鰹枯れ節の二種類があります。鰹荒節はボイルした後に焙乾(ばいかん)することで香りとうまみが生成されます。おなじみの花かつおの原料にはこの鰹荒節が使われます。鰹枯れ節は鰹枯節の表面を削り取り、カビを付けたものです。脂肪分が分解され、水分が抜けて枯れた鰹節は、芳醇な香りとうまみが凝縮されます。高級料亭で使われるのはこちらです。

 

 焙乾臭が強い鰹荒節と、上品な香り・さわやかながらコクのある鰹枯れ節、それぞれ違いがあるので、食材や好みに合わせて使い分けましょう!

 

 

〇こんぶ〇

 こちらも大人気のだし、こんぶ。羅臼昆布や日高昆布などが有名ですね。だしに使われるこんぶの種類は北海道の道北、道東、道南の地域で分けられます。

 

だし昆布のイラスト

 

 こんぶのだしは料理にコクを出すことができ、隠し味として使われることがおおい食材です。さらにかつおだしと合わせることでより強いうまみが生まれます。炊き込みご飯や煮物、おでんに最適です。

 

 日高昆布はすっきりしていて安価、羅臼昆布は最も高級感があり、利尻昆布は上品な味わいが楽しめるなど、それぞれ違った特徴を持っています。

 

 

〇にぼし〇

 煮干しの原料にはいわしが使われ、特にカタクチイワシという魚が多く使われています。カタクチイワシの子どもはしらすとして食べられます。

 

 頭や内臓を取らずに使うとえぐみや苦みが出ますが、強いコクを出すことで味噌汁に使われます。また、近年はラーメンのスープにも使われ、煮干しラーメンの人気も上がってきています。

 

〇干ししいたけ〇

 独特の風味と味わいがあり、非常に特徴的なだしをとることができます。そうめんのつゆとして使われることがおおい素材です。

 

 干ししいたけには大きく分けて冬菇(どんこ)と香信(こうしん)の二種類があります。冬菇は丸形で肉厚な高級品、香信は戻しやすく安価という特徴があります。

 

 

 しいたけは干すことでうまみ成分や栄養成分が何十倍にもはねあがるので、だしとして使うなら干したものを使うことをお勧めします!

 

 

〇とびうお〇

 とびうおのだしはあごだしと呼ばれ、ブームになりつつあります。比較的あっさりしているもののコクがあり、ラーメン、おでん、うどんのだしなどに使われます。

 

あごだしのイラスト

 

 とびうおのだし素材はボイルした後乾燥させたあご煮干しと、生のトビウオを焼いて乾燥させた焼きあごの二種類があります。焼きあごのほうがより香ばしく風味が増し、高価です。

 

 

〇最後に〇

 日本食に欠かせないだし。それぞれの特徴を理解し使い分けることで料理をより一層引き立てることができます。皆さんもだしの使い方をマスターし、料理に生かしてみてください!

 

 それでは!